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自分でも気がついていない!?子供の深層心理を理解する3つの対話スキル

わが子が本当にやりたいことを引き出すにはどうしたらよいのか。父親なら何度も悩むことだろう。まずは、対話能力を磨いて、わが子も気づいていない心の深層に触れることが必要だ。深い対話に必要な問いかけが「ドライビング・クエスチョン」。その方法を探究学舎の宝槻先生に聞いた。

氷山が浮かぶ海に
子供と一緒に深く潜る技術

子供と一緒に深く潜る技術人の心は海に浮かんだ氷山のようなものだと宝槻先生は言う。子供の興味を見つけ出すにはどうしたらいいのか。

「親は、氷の塊が浮かぶ海に、子供と一緒にダイブする必要があります。ほとんどの親は陸の上に立ったまま潜ろうとはしません。なぜならダイビング技術がないからです。そこにジレンマがあります。うちの子にはきっと何かが眠っているはずだ! と思いながら、それを探り当てる技術がないんですね」。

では、ダイビング技術とは具体的にどんなスキルなのだろうか。

「子供の心に深くダイブするには“対話”が必要です。しかし、ただ話しかければいいわけではありません。どんな質問をすれば、子供の心が反応するのか? 常にアンテナを張りながら、効果的な“問い”を見つけていくことが大事です」。

対話とは、未来のビジョンを
一緒につくっていくプロセス

「会話というのは、ご飯ができたよとか、勉強しなさいといった日常会話です。このやり取りで本質的なことを伝えるのは極めて難しい。しかし対話は、自分の中にある迷いや漠然とした想いを言葉で表現し、相手もそれを聞きながら互いに触発し合い、最終的に未来のビジョンを一緒につくっていくプロセスです」。

では、子供の真意を聴き出すコツは何だろうか。

「それには3つのステップがあります。まずは傾聴。相手の言うことを批判せず、アドバイスもしないで、ただ黙って聴くこと。子供がどんなにムカつくことを言っても、決して怒らずにすべて受け入れる。難しいことですが、これがレベル1です」。

深い対話に必要な問いかけ
ドライビング・クエスチョン

「ステップ2は質問力。聞き方によって、返ってくる答えは全く変わってきます。たとえば、コーヒーと紅茶のどっちが好き? 食べ物の中で何が好き? 好きなものを食べてる時の幸福感ってどんな感じ? こんなふうに聞き方によって様々な答えを引き出せるわけです。何を、どんなふうに、どのタイミングで問いかけたら心がドライブする=動き始めるか? 教育業界では深い対話のために重要な問いかけをドライビング・クエスチョンといいます」。

そして、レベル3が仮説質問だ。仮説質問とは、子供の様子を観察しながら可能な限り事前に情報を収集し、「○○君がそういう行動をする理由は〜〜だからだよね?」と仮説を立てる質問法。深い層に眠っている子供の核心を引き出すのに有効だ。

「まずは目の前にあるものを好きになる力を養うこと。探究学舎はセンス・オブ・ワンダーを磨く塾といえるかもしれませんね」。

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