全国の父親に教えたい! カナダ人パパが実践する“休日育児”とは?
2018/07/09
バンクーバーに住むエーロン・ダッドリーさんは家ではやさしくて楽しいDAD。でも、週末スポーツチームをまとめているときは自然といつもと違う表情が出てくる。そんな社会の顔を子供に見せることも子育ての一環、と語るカナダのDADを取材した。
人の価値観に触れ、
広い視野を週末養うアクティビティ
面に広がる芝生をお揃いのシャツを着た子供たちが駆けまわる。さわやかな土曜の朝、閑静な住宅に囲まれたグラウンドに周辺の家族が集う。父親たちの姿も目立ったが、その中でもとりわけ子供たちになつかれているDADが、T-BALLチームのアシスタントコーチを務めるエーロン・ダッドリーさんである。
T-BALLは野球をシンプルにしたスポーツ。バッターボックスに立てた棒(ティー)にボールを置き、止まったボールを打つのが特徴だ。さまざまなルールがあるが、エーロンさんが参加するリーグでは、メンバー全員が順番に打ちベースに進む、アウトや勝ち負けがない設定。監督と、練習や試合の情報を家族に連絡しメンバーをまとめるアシスタントコーチは、チームに不可欠な存在だ。
チームをまとめる父親の
いつもと違う一面を見せる
「1人で遠くへ行っちゃだめだよ。試合が始まるぞ」。隣のグラウンドに間違えて行きそうになったチームメンバーをエーロンさんは呼び止める。迷子にならないよう、試合前から目が離せない。「子供たちが安心してスポーツを楽しめる環境を作るのが僕たち大人の役目」と、常に周りに注意をはらっている。5歳になる息子のキーン君もチームのメンバーだが、アシスタントコーチとしてのエーロンさんはどの子も平等に扱う。
試合中、外野まで転がったボールを3人のプレーヤーが追いかけ、衝突するというハプニングがあった。泣き出す子供たちに真っ先に駆けよるエーロンさん。怪我がないことを確認すると、「大丈夫。いいプレーだったよ」とさりげなくポジションに戻るよう促す。やさしいが決して甘やかさないアシスタントコーチとしての一面だった。応援に来ていた子供たちの家族も、エーロンさんを信頼してその光景を見守っていた。