日本中のパパママを救った 育児トレンド2017総まとめ
2017/12/07
2017年11月30日、育児雑誌5誌が出版社の垣根を超えて集結。今年トレンドとなった育児関連の「ヒト・モノ・コト」総勢23のアワードが発表された。記念すべき10回目のアワードとあって、多数のマスコミが詰めかけ、これまでにない盛り上がりを見せた。ここでは受賞商品と今年のトレンドを一挙紹介!
ヒト部門
子育てに頑張る著名人6組7名の受賞者が、会場を大いに沸かせた。
■カップル部門
芸人(ジャングルポケット)/太田博久さん & モデル/近藤千尋さん
体育会系芸人としても親しまれるジャンポケ・太田さんと、なりたい顔No.1の人気モデル・近藤さん。おたがいを「ひーぼぉくん」「ちぴちゃん」と呼びあう超ラブラブなカップルだ。「トリオの中で最も目立たない僕ですが、このような賞をいただけたのもすべては妻のおかげ! これからも全力で妻にがんばっていただきたい(笑)」(太田さん)。「この賞のおかげで私たちの認知度も上がりました。芸能界で生き残っていけるようがんばります!」(近藤さん)。そっと2人で頬を寄せ合った。
■パパ部門
芸人(爆笑問題)/田中裕二さん
2015年、タレントの山口もえさんと再婚すると同時にいきなり2児のステップパパに。今年5月、田中さんにとって初の子供となる女児が誕生し、3人のパパとして子育てに奮闘中。「このような名誉な賞をいただけるなんて本当に嬉しいです。でも、『自分だけ好感度が上がってずるい!』と相方と妻からヤキモチを焼かれています(笑)。3人の子を育てるパパとして、愛妻家として評価されていますが、僕なんかより、奥さんのほうがずっとずっと大変。今回、受賞できたことは、まず奥さんに感謝したいです。ありがとう!」
タレント/窪塚洋介さん
今年6月、再婚した奥様との間に第一子となる女の子が誕生。前妻との間に生まれた長男のことを第一に考え、前妻も一緒に家族で出かけるなど、枠を超えた懐の深い育児を実践。「今日は赤ちゃんも一緒に来ています。本来、この賞の1番の審判はこの赤ちゃん。でもまだ意思疎通はできないので、中2の長男に『パパ部門で賞をもらうことになったけど、もらってもいいかな?』と聞いたら、息子はちょっと照れ気味に俺の目も見ずに、『パパはいいパパだよ』 と夕飯を食べながらボソッと言ってくれました。楽しんで生きていこうな! と息子とよく話しています。」
■ママ部門
柔道家/松本薫さん
「野獣」の愛称をもつ、柔道女子金メダリスト。2016年に結婚、2017年7月に第一子となる女の子を出産。産後1ヶ月で練習にスピード復帰し、子供の鳴き声がすると柔道着のまま授乳に向かう。女性らしい辛子色のワンピースを着ての登壇。受賞のコメントをひと言、お願いしますと司会者からマイクを向けられ、「本日は……ありがとうございます。ママになってまだ間もないですが、次の2020年の東京オリンピックも、ママとして、それから野獣としてがんばりたいです。……すみません、コメント、もう終わっちゃった!」と、天然キャラに会場は笑いに包まれた。
■スポーツ部門
プロレスラー/棚橋弘至さん
プロレス界で「100年に一人の逸材」というキャッチコピーの棚橋選手は、2児の父親。試合や練習などの多忙なスケジュールの合間に積極的に子育てに参加。2018年には父親役として主演を務めた映画が公開され るなど、今後も目が離せない存在のパパ。 「このような賞をありがとうございます。今、上が中2、下が小6。プロレスは年間150試合もあり、留守にすることがとても多いのですが、しっかり家を守ってくれている妻とタッグチームを組んで育児にいそしんでいます。ときどき仲間割れもしますけどね(笑)」
サッカー選手/大久保嘉人さん
J1(ジェイワン)リーグ歴代最多得点と、史上初の3年連続 J1(ジェイワン)リ ーグ得点王の記録を持つストライカー。奥様の闘病生活を乗り越え、今年3月には第4子が誕生し、4人のパパに。お子さん全員の名前に“色”が入ってることでも話題に。時間がある時は、子供たち3人と一緒に公園でサッカーを楽しむ。「子供は男が4人。これからどんどんみんな大きくなって、長男は受験なども始まります。これからも家族をしっかり支えていきたいです」
コト部門
今年話題となった子育て関連の“コト”の中から、4組が選ばれた。
「こども宅食」
日本の子供の7人に1人が貧困という状況を打破するためにスタート。「この問題は見えにくいのが難点です。文京区から全国自治体へどんどん拡大して根付いていくことを目指しています。ただ単に子供に食事を届けるというよりも、世の中の人々への “気づき” を促すことが目的です」
「陣痛タクシー」
陣痛時だけでなく定期健診の送迎にも駆けつけてくれるタクシーのサービス。「今年7月時点の累計登録者は約13万人。去年だけで9000人のお手伝いをしました。エリア内で生まれた赤ちゃん8万人のうち約10%が陣痛タクシーを利用した計算。救急車の適正利用にも大きく貢献できました」
「パワーママプロジェクト」
ワーママのロールモデル紹介を目的に2013年に発足。「なぜ大変でつらそうなワーママだけが世の中に紹介されているのか? という疑問から始まりました。これからも自分らしく仕事と育児を両立できるハッピーなワーママを増やしていきたいです」
「おうち保育園」
第2のおうちとして過ごせる少人数のあったか保育をコンセプトに2010年開園。「インフラ整備だけでは “保活” は解決しません。なにより普段、保育園でいつもがんばっている保育士のみなさんへのリスペクトをもって、この受賞をお伝えしたいと思います」
モノ部門
子育てにより楽しく、より便利にしてくれた13の革新的商品が一堂に集まった。
■アイロボット「ブラーバ ジェット240」
拭き掃除するお掃除ロボット。「おかげさまでグローバルに2000万台を突破しました。小型ということもあり、大変好評をいただいています。これから人の役に立つロボットとして、これからも忙しいご家庭を全面的に応援をしていきたいです」
■旭化成ホームプロダクツ「ジップロック®」
食品保存で大活躍する定番のキッチンアイテム。「離乳食のフリージングから文房具、ビー玉などの収納まで、言い尽くせないほどの幅広さが自慢です。忙しいママたちを元気にするコンセプトでこれからもがんばっていきたいです」
■エイデンアンドアネイ「ディズニーベビーコレクション」
スタイリッシュで実用的なおくるみ。「7年前に日本法人が立ち上があり、当時はまだ日本でのおくるみの認知度は低かったのですが、これだけみなさんに受け入れられました。これからも育児の部分での啓蒙活動を続けながら、お父さんお母さんの応援をしていきたいです」
■エデュテ「イージーピージー」
驚きの吸着力を誇る新感覚ベビー食器。「この食器は食事の時間を楽しくする、がコンセプトです。これまでこれほど一瞬でママたちに支持された商品は他にはありません。30カ国以上、世界各国150万世帯のファミリーが愛用しています」
■NBCユニバーサル「怪盗グルーのミニオン大脱走」
世界中で愛される黄色い謎の生物ミニオンの大ヒットシリーズの最新作。 「第1作が登場したのが2010年。今回は、兄弟の絆と家族愛を実感できるとパパママから絶賛の声が多数あがりました。これからもみなさんが楽しめるアニメをお送りしていきたいです」
■王子ネピア「ネピアWhito」
新発想の赤ちゃん用紙おむつ。「この商品は開発まで3年かかりました。王子製紙の技術の叡智を集めて、延べ1500人のママ&プレママの意見を聞いて開発しました。キルティングテクノロジーにより、おむつの3つの基本性能である吸収性・通気 性・フィット性が大幅に向上しています」
■オリンパス「OLYMPUS OM-D E-M10 Mark Ⅲ」
子育て世代には嬉しい機能が満載のカメラ 。「一眼デジタルカメラのデビューとしておすすめ。面倒な機能設定が不要で、スマホ感覚で操作ができます。こだわりの写真を撮りたい人にも機能が充実しています。小さなお子さんを持つパパママを応援したい気持ちが詰まったカメラです」
■サラヤ「ヤシノミ洗たく用洗剤&ヤシノミ柔軟剤」
無着色・無香料というコンセプトで愛されるヤシノミ洗剤のランドリーシリーズ。 「世界で唯一、環境基準をクリアした安心安全な商品です。これらの売上の1%をマレーシア・ボルネオ島の環境保全のために協力しています」
■シースター「メルシーポット」
多くの医師が推奨する赤ちゃん用電動鼻吸い器。「発売当時は鼻を吸うことの重要性についての認知は低くかったのですが、風邪の重症化や中耳炎の予防に効果があることが知られてきました。他にもアトピーなど天然メディカルハーブ高配合のスキンケア商品も発売しています」
■千趣会「ホットコット®」
ママたちから絶大な支持を受けているあったかインナー。「発熱機能を持たせた綿の混紡率を95%にし、累計657万枚のセールスを記録。背中は2重になっていて寒がりさんに人気です。ママだけでなく、パパやキッズ向けラインナップも揃っています」
■ダイソン「Dyson Pure Hot+Cool Link 空気清浄機能付ファンヒーター」
ウイルスやPM(ピーエム)0.1レベルの超微細粒子を99.95%除去するファンヒーター。「羽のない扇風機として知られていますが、空気清浄機も併用しており、寒い季節にはきれいな空気で部屋を暖めます。これからも画期的な技術で、子育て家庭を応援していきたいです」
■ベビー&ミー「BABY&Me ONE」
パパママの肩や腰への負担を大幅に軽減させたヒップシートキャリア。「赤ちゃんのため、子育て中のパパママのため2015年よりスタート。人間工学に基づいた独自設計です。これからも親子の大切なコミュニケーションでもある抱っこの時間を増やしていきたいです」
■レイコップジャパン「レイコップRN」
バージョンアップした布団クリーナー。「たった3分で90%以上のハウスダストを除去し、本体の軽量化など改良を行い、子育て世代にやさしい育児の必需品になっています。これからも製品を通じて清潔で快適な布団環境を提供していきたいです」
今回で10回目を迎えたこのペアレンティングアワードだが、ふりかえると、子育て環境は目覚しい変化を遂げてきた。男性が育児に参加し、育児休暇を当然の権利として取得するイクメンが年々増加。インフラ整備だけではなく、育児をラクにする時短家電などのテクノロジーの発達や、環境と人に優しい安心安全なアイテム、育児を豊かにするデザイン革新が育児環境に大きなイノベーションをもたらした。
今後、さらに画期的なアイテムが次々と誕生して育児環境に革新をもたらすことが期待される。日本中の父親と母親たちがますます自信を持って楽しみながら子育てができる「ヒト・モノ・コト」が登場してくることだろう。
Photo » MIHO FUJIKI
Text » MIKAKO HIROSE