牛乳パックで湯を沸かす?災害時に役立つ野外調理術
2017/06/02
決して他人事ではなくなっている自然災害。いざという時に役立つのは、アウトドアの道具やキャンプなどの知識。「防災キャンプ」を提唱する寒川氏に、緊急時の野外調理法を伺った。
意外と長持ち!
牛乳パックは湯を沸かす燃料に
牛乳パックは火を焚くための燃料にできます。牛乳パックは表面がロウに近い成分でコーティングされているため、通常の紙を燃やすより火力が高く、燃えかすもあまり残りません。
牛乳パックをただ開いた状態では着火しづらいのですが、パックの折り目にそってビリビリと破けば、露出した紙の繊維に着火しやすく、よく燃えます。
一度に全てを燃やしきらず、火の勢いが絶えないように追加していけば、1つの牛乳パックで500mLのお湯を沸かすことが可能です。
ポイント:細長くカットし、クルクル丸めておくと燃え広がりやすい
時間も節約できる!
少ない燃料・水でパスタを茹でる
パスタをたった1分間で茹でる方法を紹介します。
この方法は少ない水や燃料で短時間で作れるため(仕込みには時間が必要)、アウトドアズマンがよく活用している調理法です。
一般にパスタは大鍋にたくさんのお湯を沸かして作りますが、この方法は小鍋にパスタが浸る程度のお湯だけで十分です。浸水したパスタは柔らかくなっているので、小さな鍋にも丸めて入れることができます(※屋内外での火器の使用は周りに十分注意して行ってください)。
❶保存袋にパスタが浸かる程度に水を入れる
❷日影や涼しい場所で90分以上置いておく
❸沸騰したお湯で1分茹でれば完成!
PROFILE
寒川 一 HAJIME SANGAWA
「STEP CAMP」代表。焚火カフェ主宰。4月から全国都市緑化よこはまフェアで活躍予定。24歳と22歳の2児の父。監修書に『新しいキャンプの教科書』がある。
Illustration » TOMOYUKI OKAMOTO
FQ JAPAN VOL.42(2017年春号)より転載