本番に強い子を育てる! 1日10分の父子メントレ術
2017/06/21
Q6. 失敗するとすぐ諦めてしまう。やめさせるタイミングがわからない。
A. 「やめてもいいんだよ」と言ってみる。
失敗したら落ち込んでもいいんです。諦めて放り出しそうになったら「やめてもいいんだよ」と声かけします。もし子供が「やめずに続けたい」という自己決定をしたなら、“やらされている感”がなくなり、自己責任が生まれ、うまくいかなくても他人のせいにしなくなります。
Q7. 我が子が将来、自分の「好き」で才能を開花させるために親ができることは?
A.親だけは「あなたにはできる」と言い続ける。
周りの人たちが「絶対ムリ」「できるわけない」と言おうと、親だけは子供の才能を否定しないことが大切です。「おまえならできる」と、ただ応援し続けましょう。親に肯定されて育った子供は自己肯定感が高まり、「自分にならできるかもしれな
い」という次のアクションを起こす勇気を持つことができます。その道でうまくいかなくても、肯定されて育った子供は別の道で才能を開花させられる可能性が高くなります。
Q8. 水泳を習わせたいが、自分がカナヅチなので、この子も泳げないのでは……と思うとその一歩が踏み出せない。
A.親は子供に無責任であれ。
親はブレーキをかけず、とりあえず子供になんでもやらせてみましょう。もし本当に泳げなくてもいいじゃないか、と開き直ることも重要です。それよりもチャンスや出会いを作ってあげてください。
Q9. うちの子はうまくいかないとすぐかんしゃくを起こして、泣いたり怒ったりする。
A.感情は制御しなくていい。感情には、良いも悪いもない。
親がその感情に対して「良い」「悪い」といった評価をしてはいけません。親自身、感情にフタをするクセはありませんか? 思考で感情を抑圧しているケースがよくありますが、感情と思考のズレはとても苦しいことです。「あいつのほうがうまい」といった他人に対する「嫉妬心」も、「嫌い」「面倒くさい」「怖い」のマイナスの感情も悪者ではありません。大切なことはネガティブな感情を「感じない」ことではなく、「ネガティブな感情を持っていてもできる」ということ。ネガティブな感
情を感じては「いけない」というジャッジは、大人の言動による刷り込みです。大切なのは「自分の感情にそのまま気づく」ことです。
Q10. 緊張している子にどう声がけしたらいい?
A.「落ちついていこう」「平常心で」という言葉は逆効果。緊張していることを認めよう。
「落ち着いていこう」という言葉は、緊張感を否定するものです。緊張=失敗=悪いこと、という図式は親の思い込みによるもの。緊張を無視したり否定したりしてはいけません。「大丈夫、緊張してないよ」という暗示も×。本番で緊張しない子はいません。メンタルが強いとは、「緊張している」ことを受け入れ、緊張していようとパフォーマンスをちゃんと発揮できること。そのために大切なことは、「自分の感情を冷静に理解する」ことです。
Text » MIKAKO HIROSE
FQ JAPAN VOL.42(2017年春号)より転載