FQ JAPAN春号特集
WLBを実現するチーム術
2015/02/27
“仕事と家庭(育児)の両立”は、ほとんどの父親にとって大きな課題ではないだろうか。 今回取りあげるのは、これまでにも多くの事例や情報、そして偉大な先輩たちの知見を紹介してきた「WLB(ワークライフバランス)」について。
“仕事と家庭(育児)の両立”は、ほとんどの父親にとって大きな課題ではないだろうか。
今回取りあげるのは、これまでにも多くの事例や情報、そして偉大な先輩たちの知見を紹介してきた「WLB(ワークライフバランス)」について。
「ワークライフバランス」から、「ワークライフシナジー」に
去る1月末に開催されたイベント「ワークライフバランスフェスタ東京2015」にて、ワークライフバランスコンサルタントの第一人者、株式会社ワーク・ライフバランスの代表小室淑恵氏は日本のWLBの最新事情についてこう語っている。
日本の企業における「ワークライフバランス」という概念や適用範囲は、時代とともに変遷してきている。いまだ日本には「育児は妻のシゴト」と捉える男性も多く、また、ある程度の年齢にならないと、親の介護によって自分の就業時間への影響が生じることを意識することも少ない。
その中で株式会社ワーク・ライフバランスの企業コンサルテーションでも実践しているのが、各社員に「家系図」を描かせるワークショップ。自分の家系図を描いてみることで、自分の子供の出産、子供の成長、親があとどれくらいで要介護になる可能性があるのかなどを明確に意識できるので、より仕事を効率化してプライベートの時間を確保することへの意識が高まるのだ。
「長時間働けば働くほどビジネスが伸びる」――そうした、日本にまだ若い労働者が多かった1970年代の成功体験をひきずったままでいるべきではない。日本の労働者人口は今後どんどん高齢者率の上がる『人口オーナス期』(人口構成の変化が、経済にとってマイナスに作用する状態にある時期)に突入している。
就労時間の上限を定め、その労働時間を超える社員は「評価しない」、それくらい労働時間にキャップをかけて規制する。短時間で成果を出すメンバーが評価されるようになれば、男女問わず、より多様なスキルを持った人間が事業に参画する効果的なダイバーシティが実現する。
無駄な長時間労働をなくし、それぞれがプライベートでのインプットや休息を充分に得られる環境を実現できれば、個々の能力・成長が存分にビジネスに活かされる「ワークライフシナジー」が生まれてくるのだ。
父親の7割が「今の働き方を改善したい」
仕事、家事・育児、夫婦関係、自分の趣味……限りある時間をどう使うかは、その人、その家族によってさまざま。現在の日本のパパ・ママたちは、自身の生活についてどのように考えて過ごしているのか? FQでは読者のリアルな本音を探るためにアンケート調査を実施したところ、7割以上の父親たちは、自分の「今の働き方や時間の使い方を改善したい」と思っていることがわかった。
Q.ご自身の現在の働き方や時間の使い方を改善したいと思いますか?
「はい」……71.2%。
「いいえ」……14.4%
「どちらでもない」……14.4%
それでは、そんな彼らが働き方を改善するために、現在どのように努力や工夫しているのか尋ねると、「夫婦で家事を分担・協力」「早朝の時間を使う」「便利なツール(時短家電や宅配食材など)を利用する」などの回答が多かった中で、「仕事場や仲間に理解・協力を得る」という少数意見があった。
想像してみてほしい。自分のWLBについて、一人でどうにかしようとしても、うまくはいかない。例えば「今日から定時で帰ります」と言って、定時で帰ったとする。しかし、その分、会社(チーム)の上司や同僚、部下など誰かに負担がかかっていたとしたら、それは本当の意味でWLBの実現と言えるのだろうか? チームのメンバーにも家族やプライベートの時間がある。そのことをお互いに理解し、協力し合って、チーム全体でWLB実現を目指すことが大切である。
3月2日発売「FQ JAPAN」春号の特集では、周囲と助け合いながらWLBを実現するための手段や考えを、「チーム術」として紹介。「仕事」と「育児」を、パートナーや家族だけでなく、職場の仲間ともシェアしていくことで、みんなが「win−win」の理想的な毎日に近づけるはずだ。
●他にも、入園前のいまからでも間に合う「トイレトレーニング」やパパのためのベビーカー選び特集など、最新春号も男の育児に欠かせない情報満載でお届け!
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(2015.2.26up)