社会を変える父親を目指そう
2014/11/20
ファザーリング・ジャパン(FJ)は、パパたちにワークライフバランスや絵本の読み方を教えているだけの団体ではない。
ファザーリング・ジャパン(FJ)は、パパたちにワークライフバランスや絵本の読み方を教えているだけの団体ではない。自分の子供の世話やママのケアはもちろん大事だが、家の外で起きていることに目を向け、特に地域や社会で困っている、そして課題を抱えている子供やパパ・ママを助け支援していくこと。育児や地域活動を通してソーシャルな問題に気づき、その課題解決に向かう「社会を変える、笑っている父親」を増やすことを目指している。
FJでは一般のパパだけでなく、現在も「父子家庭」つまりシングルファザーへの支援や、ママが「産後うつ」、子供が「発達障がい」などの課題を抱えているパパたちも支援している。また僕は2012年に児童養護施設の子供たちへの支援NPOとしてタイガーマスク基金を立ち上げて、現在FJとともに活動をしている。
当初は児童福祉の専門家でない自分に何ができるのだろうかという思いのなか活動してきたが、「安藤さんの発信力だからこそできることがある」、「FJで日本の父親たちを鼓舞してきたノウハウをぜひ児童養護の世界でも」といった声をいただいて吹っ切れることができた。本を読んだりいろいろな関係者に会って「社会的養護」を勉強するとぼんやりしていた輪郭がくっきりし、課題の在り処や事業戦略が見えてきたのだ。
「伊達直人現象」も下火になってきた今、「ランドセルだけじゃない社会的養護の現状と課題」を僕なりに翻訳して伝えていく中で、共感者を仲間に変え、施設を出て社会で自立する子供たちを支援するネットワークを拡げていきたい。そして施設の問題が「川下」の問題であるなら、「川上」の問題である児童虐待やDVもなんとかしたいのだ。