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コンサルパパが教える「仕事の無駄を省いて定時で帰る」ためのコツ5選

働くパパ・ママが子どもとの時間をもっと増やすためには、短時間で仕事の成果を出す必要がある。戦略コンサルタントの山本大平氏に、レスポンス・報連相・準備・情報取得・嫌な仕事に関する無駄を見極めて省き、早く帰る効率的な仕事術を5つ教えてもらった。

<目次>
1.働くパパ・ママが子どもとの時間をもっと増やすには?
2.無駄は簡単に省ける! 早く帰るための5つの仕事術
 ①即レスを捨てる
 ②挨拶に現状報告をプラスして報告業務を省く
 ③「隙のない準備」を捨てる
 ④また聞きを信用せず、自ら一次情報に触れる
 ⑤嫌な仕事は「ファクト」で断る

 

働くパパ・ママが
子どもとの時間をもっと増やすには?

「子どもとの時間をもっと増やす!」そう胸に誓ったものの、仕事でなかなか早く帰れない……そんな毎日を送っていないだろうか。実はちょっとしたコツで、仕事の効率を上げ、職場から早く帰れるようになるそうだ。

トヨタからTBSテレビ、アクセンチュアを渡り歩き、現在は経営コンサルティング会社「F6 Design株式会社」代表として、新規事業のプロデュースやブランディング、AIを駆使したマーケティング、組織改革を行う、戦略コンサルタントの山本大平氏に、無駄な仕事をばっさりカットして、素早く我が家へ帰るテクニックを聞いた。

無駄は簡単に省ける!
早く帰るための5つの仕事術

山本氏によれば、インターネットで何でも情報が手に入る情報洪水時代には、「いかに捨てるか」が重要だという。また「嫌な仕事」は思い切って“うまく”断ることも必要なことだ。厳選された5つの仕事術はこちら。

①即レスを捨てる


「既読スルー」認定されるのを恐れてチャットやメールに即レスしていないだろうか。なんでもかんでも即レスは賢くない。「即レスしなくちゃ」を捨て、「即レスしなくていい連絡」を見極めよう。

「本当に必要な返信機会は、実は5%程度。例えばラストの『ありがとうございます。よろしくお願いいたします。』などは典型的に不要なやりとりです。これからの時代なら、『ハート』や『チェックマーク』などで簡易的に返信を済ませるのもアリです。関係性の薄い人からのメールもスルー候補に入れましょう」。

②挨拶に現状報告をプラスして報告業務を省く

上司への報連相の時間をわざわざ取っていないだろうか? 特別な報連相などしなくても、上司があなたの状況を把握できる方法があるのだ。

上司に挨拶をした後に、『今日はこの仕事をします』『今○○の案件をしています』など現状報告をしれっと続けてみてください。朝の挨拶はもちろん、エレベーターに乗り合わせたり、廊下ですれ違ったりしたときも『おつかれさまです』と声をかけた後がチャンスです。

それだけで上司の理解が深まり、あなたの仕事量についてわかったような気がしてきます。報連相の時間が削減できると共に、あなたの仕事を増やそうとは思わなくなるでしょう」。

③「隙のない準備」を捨てる


会議やプレゼンの前に万全の準備をしていないだろうか。プレゼン資料と台本を作ったら、読み上げてリハーサル。その一連の準備にウンザリしているかもしれない。

「私は準備をしません。隙なく、完璧な準備をしないことが万全の準備なのです。何を話すのかは事前にしっかり考えますが、現場に赴いた時点で頭にあるのはキーワード5つほどだけ。あえて作り込まないことで生じる『余白』が大事で、現場の聞き手の反応に応じて話すのです。

資料が必要な場合も、1枚の紙やスライドに3〜5つのキーワードを並べるだけ。その場で自分の言葉で説明します。質問も意見も許さないほど作り込むのではなく、むしろ議論を喚起し、活性化するのが良い資料。聞き手も積極的に参加したくなるでしょう。その余白が人間らしさと創造性を引き出す秘訣なのです」。

④また聞きを信用せず、自ら一次情報に触れる

何か問題が起きたときに、人の報告だけを信じ込んでいないだろうか。またインターネットで調べた情報だけで判断していないだろうか。

「実は現地に行ってみたら、まったく違う事実が起きていたということもありますし、思わぬお土産情報が手に入ることもあります。今はインターネットで多くの情報が手に入りますが、正確性においては、現地現物で得る情報に勝る情報はないことを理解しましょう。

現地はまさに真の情報の宝庫です。自ら一次情報に触れることで、問題解決も迅速に進み、クリエイティブな仕事の場合は真の情報をもとに生き生きとリアルに描くことができるでしょう」。

⑤嫌な仕事は「ファクト」で断る


仕事をしていれば、嫌な仕事を依頼されることもあるだろう。しかし、嫌な仕事は断っていいのだ。

「嫌なものは嫌というのが人間共通の本音ではないでしょうか。嫌な仕事は断っていいと、私はそう思っています。ただし、『その仕事は嫌なのでやりません』では確実に波風が立ちます。大事なのは『どう思っているか』ではなく、『実際にどうなのか』、つまり感情ではなくファクト(事実)を伝えることです。

例えば、『100メートルを8秒で走る仕事』なら『先日アキレス腱を痛めたので走れません』、『今から1時間、窓の外を見守り続ける仕事』なら『急ぎの仕事があるので、1時間はちょっと厳しいです』。能力的にできない、または、時間的にできないことをロジカル(論理的)に説明する。これが嫌な仕事を断るときの最強の言い訳です」。


これらの仕事術をシーンに応じて使い分ければ、周囲とうまく調和を図りながら、早く仕事を済ませることができそうだ。10年後、20年後に振り返ったときに悔いのない子育てをするためにも、ぜひヒントにしたい。

PROFILE

戦略コンサルタント
データサイエンティスト
F6 Design株式会社代表取締役
山本 大平さん


1978年、大阪府生まれ。2児の父。トヨタ自動車、TBSテレビを経て、総合コンサルティング会社「アクセンチュア」に入社。経営コンサルタントの経験を積み、2018年に経営コンサルティング会社「F6 Design」を設立。著書に、10万部突破のベストセラー『トヨタの会議は30分』(すばる舎)の他、『「すぐやる」よりはかどる! 仕事を「短くやる」習慣』(クロスメディア・パブリッシング)、『嫌な仕事のうまい断り方』(日経BP)、『消耗せずに成果が出る「情報の捨て方」』(三笠書房)などがある。


文:FQ JAPAN編集部

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