約9割のパパ・ママが不安を抱える?人生100年時代の資産形成のはじめかた
2024/01/28
年金や保険などの社会制度だけでは不安だと言われている今の時代、ますます資産形成への関心は高まっています。子育て世代のパパ・ママに、人生100年時代への印象や定年後の人生計画について聞いてみた結果を解説します!
9割の親が不安を抱える
100年ライフのお金と健康
世界でも長寿大国として知られる日本。しかし、長生きをするということはそれだけ人生にかかる支出も増えるということだ。NPO法人ファザーリングジャパンが子育て世代へ行った調査によると、9割が人生100年時代に対して不安を感じていることが判明。その際たる理由が金銭面の不安だった。
本調査は2018年に実施されたものであるから、コロナ禍や物価高を経験したいま、その不安はさらに大きくなっているだろう。そこでキーワードとなるのが資産形成だ。政府は老後資金の確保のために、貯蓄から投資へのシフトを推し進め、2024年1月からは新NISA制度がスタート。少額から始められる長期・積み立て投資は、安定的に運用・維持が可能な投資のため、初心者へのハードルも低く設定されている。
また、お金と合わせて考えたいのが健康について。調査では約半数のパパ・ママが自身と家族の健康を不安に感じていると回答。そのため、ただお金を貯めるのではなく、自己投資にも目を向ける必要がある。運動や趣味、家族との時間に投資し、心身の健康を保つことは、定年後に働く体力つくりや介護負担の軽減などにもつながる。
対して、調査結果を見ると行動できているのは1〜2割弱となっており、多くの人がただ不安を抱えているだけになっている。早めに計画することは自分に必要な金額を可視化でき、そのために何にお金を使うかも見えてくる。子育て中はなにかと忙しく考える余裕がないのも事実だろうが、家族のため、そして自身の理想の人生のために、まずは人生設計からはじめてみてはいかがだろうか。
パパ・ママに聞いた!
人生100年時代の意識調査
人生100年時代への印象
(単一回答)
「人生100年時代と聞いてどのように感じるか」という質問に対して、「不安を感じる」と回答した人が56%と過半数を占め、「不安も感じるが期待も感じる」と回答した人30%と合わせると、約9割が不安を感じていることがわかった。
定年後の人生計画
(単一回答)
「具体的に検討しており準備も始めている」と回答した人は僅か5%。「考えたことはあるが、まだ何も検討していない」57%、「全く考えたことがない」17%と合わせると、子育て世代の7割以上の人が「定年後の人生」について考えていないことが分かった。
人生やキャリアのために行っていること
(複数回答)
「今後の人生に関して不安なこと」で約6割が挙げた「金銭面」に対し、お金を増やす行動は2割を切っている。「健康への不安」に対しても、健康管理や予防に努める割合は2割以下。不安に対して実際に行動している人が少ないことが分かる。
今後の人生に関して不安なこと
(複数回答)
お金についての心配がトップ2となり、3位には自身の健康がランクイン。半数以上の人が老後のお金と健康について不安を抱えていることがわかった。さらに、4位家族の健康と5位親の介護が続き、身の回りを含め金銭面と健康が課題となっていると言えるだろう。
調査概要:30代~40代の子どもがいる全国の男女を対象に実施した子育て世代の100年ライフに関するインターネット意識調査(n=1,038・男性520、女性 518/実施期間:2018年/実施機関:株式会社インテージ)※グラフは調査データをもとに編集部にて作成。
©2018 NPO法人ファザーリング・ジャパン All rights reserved.
CHECK!
人生100年時代の資産形成・自己投資が学べる書籍を紹介中!
FQ JAPAN VOL.68(2023年秋号)より転載