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インタビュー

『映画アンパンマン』ゲスト声優・桐谷美玲「目に見えない大切なものを学んでいってほしい」

6月30日公開の映画『それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント』で、“なんでも作れてなんでも一番! いつも明るく元気いっぱい”の「ロボリィ」の声を演じた桐谷美玲さんに、家族や夫婦・自分時間の作り方など、子育ての“ぽかぽか”エピソードを伺いました。

大切なことを教えてくれる存在
それがアンパンマン

赤ちゃんからパパ・ママ、おじいちゃんやおばあちゃんまで、みんなから愛される国民的ヒーロー「アンパンマン」。女優・桐谷美玲さんが、映画&テレビ35周年、絵本『あんぱんまん』誕生50周年記念作品となる劇場映画最新作『それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント』で、アンパンマンファミリーの一員に仲間入りした。

2歳の息子はアンパンマンが大好きで、家にはお絵かきボードやぬりえ、タッチすると言葉を教えてくれる本など、たくさんのアンパンマンがいます。アンパンマンの世界にこうして参加できたことはとても光栄です」。

アンパンマンが発売された当時は、子ども向け絵本なのに顔を食べさせるなんて教育的に良くない、もっとかっこいいヒーローにしてほしい、こんな絵本は書かないでほしいなど、多くの大人たちから批判を浴びた。

しかし、作者・やなせたかしさんがある幼稚園を訪問した際、本棚で子どもたちに一番読まれてボロボロになったアンパンマンの絵本を見て、自分は間違っていなかったと涙したという。

アンパンマンは、どんな時も私たちに寄り添ってくれます。勇気や思いやり、笑顔など、大切なことを教えてくれる存在です」。
 

何でも作れるロボット・ロボリィがたった1つだけ作れない
大切なのもの

桐谷さんが演じたのは、空飛ぶ競争や力比べではいつも一番で、なんでも作れていつも明るく元気いっぱい、ロボ彗星に住むロボットの女の子ロボリィ。「私の性格とは正反対かも(笑)」と桐谷さんは言う。

なんでも作れるロボリィにも作れないものが1つだけあるんです。ロボじいから、それは宇宙に暮らすみんなにとってとても大切なものだと言われますが、何かわからず、見つけるための旅へ出てしまいます。その後、パン工場でみんなが作ってくれたご馳走を食べたロボリィは、胸がぽかぽかして、この正体は一体なんだろうと不思議に思います。今回の映画は、ロボリィが宇宙へぽかぽかを探しに冒険の旅に出かける物語です」。

日々ロボリィがぽかぽかを学んでいく姿は、まさに我が子が転んだり悩んだり、笑ったり泣いたりしながら成長していく子育て体験そのものである。


桐谷美玲さんが演じる、ロボ彗星に住むロボットの女の子「ロボリィ」

「ロボリィの成長が映画の一番の見どころです」と桐谷さんは自分の子育ての日々と重ね合わせる。自分の顔を差し出す笑顔のアンパンマンの意味やタスケル、ナミダの意味をロボリィは1つ1つ学んでいくのだ。

今回の映画が息子の映画館デビューになります。これから息子には目に見えない大切なものを学んでいってほしいなあと思っています。私自身が親からもらった大切なものを、今度は私が子どもに伝えていきたいと思います」。

だがもう十分、桐谷さんの息子は、大切なものを受け取っている。

先日、私が頭が痛くて横になっていたら、冷却シートをおでこに貼ってくれて、アンパンマンの人形たちを総動員してベッド周りに置いて、私の背中をトントンしてくれました。いつも私がやっていることです。この心のぽかぽかは、母親になったからこそ得られた宝物ですね」。
 

桐谷流・自分時間の作り方
自分でいられる時間とは?

桐谷さんは、忙しい時間を縫ってどんなふうに夫婦時間、家族時間を作っているのだろうか。

「夫婦でカレンダーを共有しています。お互い休みが固定ではないので、1ヶ月先までスケジュールを入れ、パパにお迎えをお願いしたり、旅行や大好きなラーメンを食べに行くお誘いなど、カレンダーを見て彼が空いていたら、ここどう?と提案しています」。

自分時間はどう作っているのだろう。
息子は保育園なので、仕事が早く終わったら私自身の時間です。だけど、仕事をしている時間も、私が自分らしくいられるとても大切な自分時間です」と、女優・桐谷美玲をとことん楽しむ。

もしも、世の中のパパたちに1つお願いをするなら、ママが1人になれる時間を作ってあげてほしいということでしょうか。お茶しておいでよとか、友達とご飯でも行ってきなよ、自分が子どもの面倒を見てるから美容院に行っておいで、なんて言われたら、言われただけでもアンパンマンの顔をもらったくらい救われます(笑)」。

5月に入り、息子さんが保育園で作った母の日のプレゼントを持ち帰った。
うちはママの指輪だけじゃなく、パパの分も2つ作ってきてくれたんです。本当に嬉しくてぽかぽかしました」。
  
子育てのぽかぽかは、パパ・ママにとって宇宙共通のとても大切なものであることは間違いない。
 

DATA

映画『それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント』
6月30日(金)より元気100倍!ロードショー


1988年10月からTV アニメがスタートし、翌年の1989年3月には劇場版が初公開。昭和、平成、そして令和と3つの時代を通じて日本中に「愛と勇気」を届けてきたみんなのヒーロー、アンパンマン。映画&テレビ 35周年、絵本『あんぱんまん』(作・絵:やなせたかし)誕生50周年というアニバーサリーイヤーにあたる今年、“思いやり”と“笑顔”の大切さを描いた劇場映画最新作『それいけ!アンパンマン ロボリィとぽかぽかプレゼント』が公開される。

声の出演:アンパンマン/戸田恵子 ばいきんまん/中尾隆聖 他
声のゲスト出演:ロボリィ/桐谷美玲 ロボ・カビルンルン&ロボじい/トレンディエンジェル
原作:やなせたかし(フレーベル館刊)
配給:東京テアトル

©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV ©やなせたかし/アンパンマン製作委員会2023

 

PROFILE

桐谷美玲
MIREI KIRITANI


1989年生まれ、千葉県出身。スカウトをきっかけにデビュー後、ファッション誌でのモデル活動のほか、ドラマや映画、ニュース番組のキャスターなど、多方面で活躍。主な出演作は、ドラマ「好きな人がいること」「人は見た目が100パーセント」、映画『ヒロイン失格』『リベンジgirl』など。2018年に俳優の三浦翔平と結婚、2020年に男児を出産。


写真/松尾夏樹
取材・文/脇谷美佳子
スタイリング/竹岡千恵
ヘアメイク/犬木愛(agee)

FQ JAPAN BABY&KIDS VOL.65(2023年夏号)より転載

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