【歯科医監修】海外式・子供の歯磨き嫌いを克服させる5つのアイデア
2023/05/10
子供が正しく、そして楽しく歯を磨ける練習方法とは。歯科医でインビザラインのスペシャリストであるアルティ・シャー先生からアドバイスをいただいた。
子供の歯を磨く時の
基本の5ステップ
乳児は生後数日で口腔衛生ケアを始められる。まず歯が生えてきていない最初の段階では、清潔で湿ったガーゼまたは手ぬぐいを使用して、授乳後に乳児の歯茎をやさしく拭く。子供の最初の歯が生えたら、毛先の柔らかい小さな歯ブラシで1日2回のブラッシングをし始める。子供が自分で磨けるようになるまでは、パパ・ママが歯磨きを続けてあげよう。
子供が歯磨きを自分でし始めたら、最初のうちは歯磨きに充分な時間をかけているか、正しい量の歯磨き粉を使用しているか、歯磨き粉を飲み込まないようにしているかをパパ・ママが注意して確認し、磨き残しがあれば磨いてあげることが必要だ。
子供の歯磨きは複雑と思わずシンプルに! 次の5つの手順でやってみよう。
STEP1 適切な量の歯磨き粉をつける。0歳〜3歳までは米粒大、3歳以上は豆粒大
STEP2 歯ブラシを45度傾ける。歯ブラシは、上の歯または下の歯の歯茎に向ける
STEP3 歯のサイズと同じくらいの短いストロークで歯ブラシをやさしく前後に動かす。これを歯の内側、外側、嚙み合わせ面に対して続ける。
STEP4 前歯を磨く時は、歯ブラシを垂直にあてて磨く。表も裏もしっかりと磨こう。
STEP5 舌をブラッシングして表面から細菌を取り除く。
ではこの5つのステップで、歯磨きはどのくらいの頻度・時間で行うべきなのか。1日1〜2回、2〜3分間の歯磨きを行うと、有害な歯垢が除去され、虫歯が予防できるとされている。
歯磨きを楽しくする秘訣5選!
清潔で健康な歯の重要性を何度説明しても、歯磨きを拒否する子供もいるだろう。毎日子供とのケンカにうんざりしている……そんなパパ・ママのために、子供が楽しくブラッシングできるようになる、アルティ・シャー先生とっておきの工夫を紹介。
1 お手本を見せる
基本的に幼児は親がしていることを真似するのが大好き。その習性を活用して、一緒にブラッシングをしてみよう。親が歯磨きをしているのを見せると、幼児にとっては歯磨きがより興味深いものになるとともに、良いお手本を示すことができる。もしさらにチャレンジするなら、パパ・ママが子供の歯を磨いている間に、子供にはパパ・ママの歯を磨かせて練習させる……そんな歯磨き交換もスリルがあって楽しいかもしれない。
2 歌と一緒にブラッシング
音楽を使えば歯磨きも楽しくなる。ブラッシングについての歌を見つけて子供に歌ったり、もしくはパパ・ママで簡単な歌詞を作って歌ってみよう。子供にお気に入りの曲を選んでもらっても良いかもしれない。もし曲が2分間経ってもまだ歯磨きが続いていればご褒美をゲットだ。
3 歯磨きゲーム
小道具、ゲーム、またはアプリを使用して、歯磨きに楽しい要素を追加してみよう。お気に入りのぬいぐるみや人形を持ってきて、パパ・ママが子供の歯を磨く間、子供にはそのぬいぐるみや人形の歯を磨く仕草をさせて、子供に歯磨きの練習をさせよう。もしくは音楽を再生したり、文字を使用するなどで子供たちに歯磨きを促すモバイルアプリを利用するのも一つの手だ。
4 子供に選択させる
子供をお店の歯ブラシ売り場に連れて行き、好きな色やキャラクターの歯ブラシや歯磨き粉を選ばせてあげるなど、歯磨きをするまでになるべく子供に選択肢を与えてみよう。複数の種類の歯ブラシを用意して、ブラッシングするときにどれを使うかを選ばせてあげるのも子供は喜ぶだろう。
5 ご褒美
ほんの少しの動機づけだけで、子供はやる気を起こす場合もある。簡単なシールシートを作り、子供が歯磨きを終えるたびにシールを貼らせてあげよう。視覚的な楽しみを取り入れることで、子供はやる気を持ってタスクに集中し続けることができる。他にも、歯磨きができたら就寝時に絵本をもう一冊読んであげる、家族でボードゲームをしてあげる、テレビの時間を5分増やしてあげるなど、小さなご褒美をあげることで、さらなるやる気に繋がるだろう。