子供の才能を伸ばすために、最初から諦めちゃいけないが、見極めは肝心
2014/05/19
「うちの子には隠れた才能があるのではないか……」。親バカならずとも、親なら誰もが思うはず。しかし才能は、叩けば出てくるものでもない。鈴木光司流「子供をつぶさない! 才能の伸ばし方・見極め方」。
挫折した親は厳しく育てる
成功した親はのびのび育てる
子供を伸ばすのに厳しく育てるのと、のびのび育てるのとどっちがいいかなんてことは、もともと答えのない問いだよね。ただひとつ言えることは、それって実は親自身の人生がどうだったかで決まっているってこと。
自分自身に挫折経験のある親ほど、子供には厳しく接する傾向があるよね。「巨人の星」の星一徹がそうでしょ。自分の夢を子供に託して、「この子にはあと一歩のところで負けてほしくない」と思うから、とにかく限界までやらせようとしちゃう。
それで本当に子供の才能が花開くこともあるし、そうならないこともある。日本には厳しいことがいいことのような思い込みがあるけれど、厳しすぎるのも問題が多い。
例えば親が子供にピアノを教えたいと思っているとする。親子二人三脚で毎日練習するんだけれど、子供は親の思うように上達するわけじゃない。そこで親が厳しくしすぎると、子供はピアノを楽しめなくなる。楽しくないから上達しない。だからもっと厳しくする。悪循環になるわけだよね。
それに、小さい頃は地域の大会で優勝できたとしても、一段上のステージに行けば、そこにはそういうレベルの子供たちばかりが集まってくる。そこでもなんとか優勝できて、やっと次のステージに上がれたと思ったら、そのレベルの中では、自分はごく平均的な成績しか残せなかったりする。