寝かしつけの達人になるための5つの心得!
2017/11/13
夜、赤ちゃんがなかなか寝付いてくれず疲労が取れないママ・パパも多いのでは?今回は、小児科の院長で夜泣きは治まると断言する佐々木先生から、赤ちゃんの睡眠とは?夜泣きとは?どうしたら治まるのか?を教えていただいた。
夜泣きは今だけ!
夫婦で協力して乗り越えよう
長男の寝つきが悪いことで苦労した経験を持つ佐々木先生は、その経験から「どんなに激しい夜泣きもいずれは必ず治まる」と断言する。
「子育ては24時間体制のハードな仕事。でも、面倒をみればみただけの結果が返ってくる!(笑)明るい未来を担う子供を育てていると思えば、これほどやりがいのある仕事はない。最近は、社会的な受け皿もだいぶ整ってきたから、夜泣きでママがへとへとの時は、気軽に活用するといいですよ」。
夜泣きが続くと、一番大変なのはママ。ほんの5分、パパが抱っこしてあげるだけでもママは心底助かる。
「赤ちゃんにとって何が幸せかと言えば、ママが幸せであること。ママのストレスがたらないようにフォローしてあげるのが、子育てにおけるパパの仕事じゃないかしら」。
赤ちゃんの睡眠事情を知れば
夜泣きはコワくない
いつまで続くのか不安になる夜泣きも、赤ちゃんの成長過程における「睡眠パターンの変化」を見れば、ピークはほんの数ヶ月。長くてつら~いトンネルのように思えても、出口が必ずあるのだ!
赤ちゃんの成長過程における「睡眠パターンの変化」を少し学んでおこう。個人差も大きく、あくまでも目安。ざっくり大らかに捉えることが重要だ。
●生まれてすぐから1ヶ月の赤ちゃんは、1日に16〜20時間ほど眠る。まだ昼夜の区別がなく、おっぱいやミルクを飲んでは寝るの繰り返し。
●1~3ヶ月になると1回に起きている時間が長くなり、4~6ヶ月になれば、夜も4~5時間ほどまとめて寝るようになる。早い子は4ヶ月くらいから夜泣きが始まり、いよいよ7~8ヶ月頃に多くの赤ちゃんの夜泣きが始まる。この時期から約10ヶ月までが夜泣きのピーク。しかし、これさえ乗り越えてしまえばこっちのものだ。
●9ヶ月~1歳になると、眠りのリズムがだんだん整ってくる。未発達だった体内リズムが成長してきた証だ。日中は起きて、夜はまとまって寝るようになり、それまで1日2回だった昼寝が1回に減る。
●1~2歳の頃には夜泣きも落ちつく。夜は10時間くらいまとめて寝る子も出てくる。お昼寝も含め、1日に12~15時間ほど眠るようになるが、まだまだ夜中に突然泣き出したりする子も多い。お昼寝をしない子、夜になってもなかなか寝ない子、朝起きられない子など、親の生活パターンの影響もあって子供の睡眠パターンは実に多様だ。
一体なぜ赤ちゃんは夜泣きをするのか?夜泣きのまったくない子もいる。これも個性。子供の眠りの成長をとことん楽しんでみよう。
どんなに激しい夜泣きも
いずれは必ず治まる
そもそも夜泣きとはなんだろう。まずは夜泣きの言葉の意味を理解することから始めよう。
夜泣きとは、お腹がすいた、オムツが濡れた等の原因があって泣くことではなく、「原因のない号泣」を夜泣きという。生後4ヶ月くらいから1歳半くらいの赤ちゃんに見られることが多いが、2歳くらいから夜にまとめて寝るようになることから、原因のひとつに未発達な睡眠サイクルが考えられる。
睡眠サイクルは通常、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を繰り返しが行なわれるが、赤ちゃんはこの切り替えがまだうまくできない。レム睡眠が大人では睡眠全体の約20%だが、新生児では50%以上と言われている。
昼間に受けた刺激(ストレス)や興奮が強すぎたせいだという説もあるが、泣く理由を細かく分析してみると、オムツの不快や空腹、暑すぎなども考えられる。しかし、ちょっと寂しくて抱っこしてほしい時に泣くこともあれば、テレビの音にも無頓着にリビングでスヤスヤと寝る時もあるし、赤ちゃんは繊細な反面、たくましい図太さもあるのだ。
いずれにせよはっきりとした原因がわからないのが夜泣き。もし、顔色が悪い、お腹が痛そうといった「いつもとちょっと様子が違うな」と感じたら、中耳炎や腸重積などが原因であることもまれにあるので、その時は病院に頼ろう。とはいえ、どんなに激しい夜泣きでもいずれは必ず治まる。その日が来ることを信じよう。