マタニティパパが誓うべき10の約束事

2015/01/21

子供が誕生するまでは男の出番はない？ 断じてNO！男は、妻が妊娠したその瞬間から「父親」なのだ。父親たるもの、もはや妻と“お腹”を守る義務を持つ。今から述べる10の約束事で、この大切な期間を無事に乗り切ろう。

子供が誕生するまでは男の出番はない？ 断じてNO！
男は、妻が妊娠したその瞬間から「父親」なのだ。父親たるもの、もはや妻と“お腹”を守る義務を持つ。今から述べる10の約束事で、この大切な期間を無事に乗り切ろう。

約束事その1　余計な質問をしないこと
パートナーの妊娠がわかったとき、動転して「自分の子供？」「何が起こったの？」など間の抜けた質問を絶対にしない事を誓います。

たとえ妊娠が計画どおりだったとしても、妻は自分が抱えている仕事や、体の状態について常に不安なもの。それを支えてあげることが夫婦の意味なのだ。妻の気持ちを優しく聞いてあげることによって、妻は夫が自分のことを気づかってくれていると感じるはず。

約束事その2　軽めの味付けで朝食を作ること
少なくとも朝食は自分が作ることを誓います。塩気の多いものは避け、軽めの味付けのものをふるまいます。

一日のはじまりに何を食べるかは、つわりを防ぐためにとても重要。朝食に塩気の多いものは避け、軽めの味付けのものにしよう。たとえばオート麦のビスケットやプレッツェルに加えて、フルーツなどの甘い食べ物と十分な水分補給がベター。つわりの吐き気を和らげてくれる。

約束事その3　妊娠の事実を伝えるのはしばらくは限られた人だけにすること
妊娠がわかっても、少なくとも安定期に入るまでは、浮かれて言いふらさないことを誓います。伝えるとしても、せいぜい親か親友だけにしか打ち明けません。

ビックリする話だが、安定期前はおよそ5 割の確率で流産となる。個人差はあるが妊娠12週くらいから、はじめて流産の危険が少なくなる「安定期」と呼ばれる期間。だから、もし誰かに妻の妊娠を打ち明けるとしたら最小限にしておこう。そうすることで、万が一の事態が起きた時の、心の痛みを少しは和らげることができる。

約束事その4　我が子との“初対面”を大切にすること
初めてのエコー検査は、我が子と“初対面”する特別な日とし、必ず夫婦で行くことを誓います。

超音波検査（エコー）を使い胎児の様子がわかりだすのは、だいたい12 週目から。小さな赤ちゃんが動く様子は、たとえモニターを通していてもとても感動する。エコーのモニター越しに、はじめて対面する我が子。気持ちも高ぶり涙を流すこともあるだろう。その時は手を握り、涙ぐむ妻に優しく微笑みかけよう。2人の間に生まれた小さな命をハッキリと実感できる瞬間だ。

約束事その5　健康的な食生活を崩さないこと
旺盛になる妻の食欲につられて、自分の食生活を崩さないことを誓います。友人に「妊娠した？」なんて冗談を言われないよう気をつけます。

妊娠中、妻はカロリーが必要だと感じるかもしれないが、実は妊娠最後の3ヶ月間に1日300～350カロリー多く必要なだけ。それは1 杯のミルクに1 本のバナナを加えた量と同じ。多くの男性は子供が生まれるまでの9ヶ月間、妻と一緒に体重が増える傾向にあるという。さらには感情や疲れやすさも伝播する。これは「共づわり」と言われるもので、夫も妻と同じように気分が悪くなることがあるそうだ。そうならないよう、健康的な食生活を意識することが大切。

約束事その6　お腹の子供に話しかけること
たとえ会話が成立しなくても、顔が見えなくても、お腹の子供に毎日話しかけることを誓います。

イングランド代表のサッカー選手、ウェイン・ルーニーのプレーのように、成長中の子供はお腹の中で幾度も蹴ってくる。その時は手を妻のお腹にあてるのではなく、しゃべりかけることが子供との良い意思疎通。男性の低い声色は、子宮内で羊水に包まれている子供によく届くのだ。大きな声で本を読み聞かせたり、思いつくままにしゃべりかけてあげよう。それはあなたと子供の素敵なコミュニケーションになる。

約束事その7　自分が掃除を担当すること
妊娠している間は、たとえ妻が掃除をしたがっても、できる範囲で自分が掃除を担当し続けることを誓います。

巣作りの本能的なサインなのか、しばしば妊婦は家の掃除をしたがる。しかしそこは妻に任せず夫が代わりにしよう。いくら妻が掃除をしたいと言っても、できる範囲で夫が受け持とう。英国ブリストル大学の研究によると、掃除に使う洗剤などの製品は少なからず胎児に悪影響を与えるという。それらは産後、子供に喘息を引き起こさせる原因になることもあるというから注意が必要だ。

約束事その8　具体的なイメージトレーニングをしておくこと
出産でどのようなことが起こりやすいのか、妊娠中の妻はどう感じるものなのかを、あらゆる手段を使って学ぶことを誓います。

出産に際して夫は何をすべきなのか。昔と違い、ウェブや書籍などを使えば、今は簡単に調べることができる。だから最善の方法を探りつつ出産へ向けて準備をすることが、父親こそやっておくべきことだ。また、それらを学べる場所に出席することも、出産へ向けた準備の1つ。出生前のマタニティクラスは、ふつう病院や保健所などで開催されている。父親も参加可能なので一度顔を出してみよう。

約束事その9　愛を失わないこと
たとえ妻の体型が変わっても、妻を愛し、夫婦の営みを続けることを誓います。

妊娠中に失いがちになるのが妻とのコミュニケーション。お腹の子供を傷つけてしまうのが怖いのか、それとも単に妊娠中による魅力の喪失か……。妊娠中のセックスは妊娠経過が順調で、お腹の痛み、出血、切迫流産などの兆候がなければ問題ないことがわかっている。そのときは“スプーン・ポジション”を試してみよう。ベッドで同じ方向を向いて横になり、ふたつのペア・スプーンが重なり合うように一緒になる。もし女性が疲れないようなら、妻が上になるのもOK。

約束事その10　ときにはベッドを譲ること
妻の寝付きが悪いときは、自分がソファーやスペアルームで寝ることで、妻にリラックスした睡眠を取らせてあげることを誓います。

妊娠最後の2、3ヶ月は寝つきがとても悪くなる。約5.5㎏のバックパックがあなたの胃のあたりにあると想像して。妻の寝つきが悪いときは、ベッドを譲って別の場所で寝ることで、結果、両者にとって良い睡眠をもたらすこともある。しかしその分、夫婦のコミュニケーションは失われがち。解決方法として、たとえば夫婦でマッサージのクラスに参加しよう。これは2人のコミュニケーションを維持する完全無欠な方法。妻もリラックスして寝つきも良くなるし、まさに一石二鳥。

※FQ JAPAN vol.16（2010年秋号）より転載