時事・コラム

全国平均わずか12.8%……女性議員が少ないことの問題点とは?

日本の女性議員の比率は、先進国の中でも最低水準。女性議員が増えることで、男性が目の届かない部分の政策が前に進むことがあるはず。パパ議員の柚木道義氏が「政治分野の男女格差」の問題点を指摘する。



世の中男女は同数だから
半数を女性議員にしたい

日本の女性議員の数は、先進国の中でも最低水準です。先日、麻生太郎氏による「子供を産まない方が問題だ」という発言がありましたが、いまだにこういう発言があることが、女性の社会進出の足かせになっているのではないでしょうか。世の中、男女は同数ですから、政治含めあらゆる環境で同数にすることで、すべての人に差別なく平等な活躍の機会が与えられるはずです。

こうした状況を打破するべく、昨年5月に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が施行されました。衆参議院、地方議会において男女の候補者数ができる限り均等になることを目指しています。



今年4月には施行後初となる統一地方選が行われ、各政党の本気度が問われます。現段階では野党の方が女性候補擁立に積極的です。法律の成立過程において最後まで論点になっていたのは、野党側は男女「同数」に、与党側は「均等」にこだわっていたということ。結果として「できる限り均等」というあいまいな表現になりました。形はできたので、魂の部分は今後にかかっています。

この問題は政界ばかりではありません。中央省庁の女性職員が地方に出向し、女性だからと蔑さげすまれることもあるそうです。女性が少ない分野ほど閉塞的な状況だということは容易に想像がつきます。逆に男性が「パタニティ・ハラスメント(男性の育児参加への妨害)」を受けることもあるのです。

都道府県および市区町村議会における女性議員の比率

女性議員の比率は、全国平均わずか12.8%。

総務省「地方公共団体の議会の議員及び長の所属党派別人員調」より編集部が作成(2017年12月31日現在)。都道府県議会議員と市町村議会議員の合計に占める女性議員の比率。

男女同数での立候補制度や
休職制度で多様性を!

政治家になるには「地盤(組織)」、「看板(親の七光り)」、「カバン(お金)」が必要だと言われます。すべてゼロで立候補するとして、もしも会社を辞めて選挙に臨み、落選してしまうと生活に困窮してしまいます。現在、地方議会などでは候補者不足が深刻な状況になっています。リスクを取る覚悟も大事ですが、理想ばかりでは優秀な人材は集まりません。ですから立候補のための休職制度などが必要なのではないでしょうか。

国政選挙で言うと、衆議院なら2、3年で解散総選挙の可能性があるわけです。だから5年ぐらい休職ができるなどです。もし議員バッジを外すことになっても元の職場に復帰できるような制度を検討してもよいでしょう。

関係省庁にヒアリングしたところ、同じような考えがあるようでした。霞が関から政治家になる人も多いんです。多様で優秀な人材確保のためには有意義だと思います。

私からの提案は、フランスのパリテ法を見習おうというものです。「パリテ」とはフランス語で同数、均等という意味。フランス政界でも長く男性優位が続いていましたが、2000年に「パリテ法」を制定。選挙の候補者を男女が同数にすることが決められました。県議選では男女がペアで立候補することとしたため、議員の男女同数が実現したのです。

私も属する「超党派ママパパ議連」では国会周辺に保育施設の設置を目指すなど、子育て政策の推進とともに女性議員増加に向けた取り組みをしています。私が立ち上げた「イクメン議連」もきっかけは、女性問題はイコール男性問題だと認識したからです。女性の社会進出には、男性の理解と協力が欠かせません。女性議員が増えることで、男性が目の届かない部分の政策が前に進むことがあるはずです。

それから最近、女性の議員や弁護士、市民活動家らに、頼んでいない商品を送り付けるという嫌がらせが全国で相次いでいます。被害を受けた女性たちが2月7日に記者会見を開きました。被害者の多くは女性差別や政治・社会問題について積極的に発言されている方々です。こうした圧力や犯罪には屈しないと訴えたわけです。

女性を黙らせようと、言論を委縮させるような卑怯な犯罪です。こんなことがまかり通るようでは女性の政治参加どころではありません。厳罰に処されるべきです。

男女共同参画は、多様性、共生社会を目指すうえでの一丁目一番地となります。結婚の形態や夫婦別姓、LGBTQなど、多様なアイデンティティをお互いが認め合って尊重する社会を目指しています。

今後はこうした多様な立場から政界に立候補される方も増えてくるでしょう。国政に限らずあらゆる環境で活躍してくれることで、多様性や一人ひとりの個性が尊重される社会を実現することを望みます。

PROFILE

柚木 道義 MICHIYOSHI YUNOKI


1972年岡山県生まれ。超党派イクメン議連の共同座長。2005年衆議院議員選挙岡山県4区にて初当選。現在、無所属、衆議院法務委員会委員を務める。プライベートでは長女8歳、長男5歳のパパ。




Text >> ETSUKO KIMURA



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