時事・コラム

赤ちゃんだって聞いている! パパの読み聞かせが大切なワケ

子供の教育には欠かせない読み聞かせ。でも生まれたばかりの赤ちゃんに話しかけて、本当に意味があるの? イギリスのパパライター、スティーブン・ホワイトが実体験を交えて「赤ちゃんへの読み聞かせの大切さ」を解説する。

何を読むかは関係ない?

私には4ヶ月の娘がいる。私がくしゃみをすると、飛び上がり、泣き出したりする。ちゃんと音が聞こえているのだ。だからプルーストの本を声に出して読み上げているときにも、間違いなく彼女はそれを聞いている。もちろんプルーストのような難解なフランス文学は子供向けの絵本とは全く違う。娘は文字を理解することもできないだろう。しかし、私だってプルーストを理解するのは難しい。やり方は違えど、親子は似たような読書体験をして、本と格闘するのだ。

大切なのは、「継続的に本を読み、娘に声を聞かせ続ける」ことだ。積み上げられた本を消化していきながら、同時に子供と一緒の時間を過ごせるのは若い父親の特権だろう。もちろんそれだけでなく、娘が学校にいったときにより優れた語彙力を持っていてくれれば、読み聞かせをした張本人としては嬉しいという本音もあるけれど(笑)。



クマさんとのベッドタイム

しかし、娘がいつまでも自分の読書のお供でいてくれるわけではない。近いうちに私が話す言葉も理解するようになるだろう。そうなったときには、書棚から子供向けの本を引っ張り出してきて、「ベッドタイム・ベアー」(イギリスで出版されている飛び出す絵本)を読んであげるのだ。本の中から飛び出してきたクマさんの口に手を当てて、私たちにしか聞こえない声で、「おいしいクッキーだ、おいしいね!」と言ってあげるのだ。

冥王星って遠い?

子供向けの本の教育的な側面も紹介しよう。目が一つしかない少年のお話だ。その少年は見た目が違うというだけで他の人たちから避けられていた。そこで少年は、目が一つ少ないだけで自分も同じなんだということを皆にわかってもらうために、飼い犬と一緒に冥王星へ旅行に出かけるのである。

読書は、この世界を陽気に生きていくための教訓を子供たちに与えてくれる。読書は言葉という魔法の杖であり、ありえない空想を形にすることができるのだ。現実の世界なら、少年が火星よりもさらに奥にペットと一緒に行ってしまうなんてありえないことだろう。しかしそれを想像できることは、本当に愉快なことなのだ。

さて、話を地球に戻そう。私には子供向けの本や、クマの演技の心配をする前に、1800ページものプルーストが待ちかまえている。ごめんよ、かわいいローラ。


TEXT:Steven White

兄弟誌FQ UKより転載

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