時事・コラム

粉ミルクより断然便利! 日本で解禁された「液体ミルク」のメリット

海外ではメジャーな授乳方法の一つである「液体ミルク」。日本でも8月8日に解禁されたばかりだが、その背景には、熊本地震において他国から無償提供された液体ミルクの活躍があったという。母乳や粉ミルクとは違う、液体ミルクならではのメリットとは?

あなたの家庭は
母乳派? 粉ミルク派?

今の日本においては、母乳だけで育てる「母乳栄養」、母乳に代わる育児用粉ミルクだけで育てる「人工栄養」、母乳と育児用粉ミルクを併用する「混合栄養」と、授乳期の栄養方法が3通りある。

赤ちゃんにとって最良の栄養は母乳だが、母乳が出づらいママや、母乳と粉ミルクをあえてうまく使い分けながら育てるママもいる。

しかし、世界の授乳スタイルに目を向けてみると、他の多くの国々ではさらにもう1つの選択肢がある。それが、「液体ミルク」だ。

子育て先進国では
液体ミルク派が9割!?

「液体ミルク」はその名の通り、あらかじめ調乳済みのミルクが液体で販売されているもの。お湯に溶かして薄める必要もなく、冷ます必要もないので、授乳までの手順が非常にシンプル。そのまま与えられるので時間がかからず、お腹をすかせて泣く赤ちゃんを待たせずに済むというメリットがある。

また、常温保存できるので、外出時の持ち運びやストックしておくにも便利。調乳の失敗がないので栄養を過不足なく与えられ、しかも衛生的というメリットもあって世界中で普及している。

育児先進国ともいわれる北欧においてはとりわけ利用者が多く、スウェーデンでは粉ミルクと液体ミルクはほぼ半々、フィンランドにいたっては液体ミルクが9割以上。また、有職女性の多いベトナムでも、近年、液体ミルクの利用が目覚ましく伸びている。

便利な液体ミルクが
ついに日本でも解禁!

乳児用液体ミルクは1970年代から世界各国で普及しているが、日本ではいまだ発売されていない。食品衛生法でも、健康増進法(特別用途食品)でも、母乳代替品は粉ミルクしか基準が設定されていなかったためだ。

しかし、育児支援や男女共同参画、災害備蓄の観点から新たに基準が設定され、8月8日、ついに日本でも乳児用液体ミルクが解禁となった。

参考:『パパママ待望の「液体ミルク」がついに解禁! 実際の流通はいつ?』

この背景にあるのが、熊本地震でフィンランド企業から無償提供された乳児用液体ミルクの活躍。災害は、赤ちゃんにとって最良の栄養である母乳をストレスで出にくくし、粉ミルクを作ろうにも清潔なお湯の入手を困難にする。そんな災害下で、乳児用液体ミルクが大いに役立ったのだ。乳児用液体ミルクの利便性、合理性を実感した多くのママたちから期待が寄せられ、解禁への弾みとなった。

乳児用液体ミルクは衛生面での信頼性も高く、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)では、感染リスクが高い乳幼児のために、災害時には粉ミルクよりも無菌状態の液体ミルクを推奨しているほど。

日本でも、基準設定により乳児用液体ミルクの製造販売が可能となり、現在、金属缶、レトルトパウチ、紙パックなどの容器で規格基準の検討が進められている。

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