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時事・コラム

妊娠後期の夫婦に訪れる! 「嵐の前の静けさ」

安眠を妨げる最大の危機
「いったい僕はどこで寝れば!?」

時々思う。朝まで妨害なくぐっすり眠れたのっていつの事だったっけ。

妊婦は夜中に何度もトイレに起きなければならない。それは彼女の問題……なんて思ったら大間違いさ。同じベッドに寝ていれば、よほど眠りの深い人でもない限り、一緒に目を覚まされてしまうでしょ。

ましてや妊娠後期の体では、起き上がったりするのは大作業となるし、間違いなく君の助けが必要になる。これは我が子が誕生した時の事を考えて慣れておくべきだろうね。でも、ここで言いたいのはそんなことじゃない。それとは違う意味で、同じベッドで感じる不具合――寝る”時間“だけでなく、寝る”場所“に関する危機だ。

たとえば彼女は毎晩、心地よいポジションを求めて、動物の巣作りのようにベストな寝床を形成し始める。クッション10個がベッドの上で巨大な要塞を作っていて、君が寝るスペースは幅約20cmほどしか残されていない。その光景を見て、君は心の中で叫ぶはずだ。

「いったい僕はどこで寝ればいいの!!」

だけど実際に声に出してはいけないよ。彼女にとって枕やクッションは、彼女がなんとか心地よく眠れるための重要なアイテムなんだ。腰の後ろに1つ、足の間に2つ、お腹の出っ張りを支えるために1つと、ほんのちょっとの努力で、快適さに大きな違いが出るらしい。

それなら仕方がない……心の広い君ならそう思うことだろう。しかしながら、君にかかる苦労はそれだけではない。このクッションたちこそ起き上がる作業をビックリするほど困難にするんだ。こいつらが彼女の体を包み込み、寝る姿勢をしっかり支えているから、トイレやなんかでベッドから起き上がる時には、大掛かりな解体作業が必要となる。

戻ってきたなら、今度は修復作業だ。恐れ知らずの強者ならば、尿管カテーテルとか人工肛門袋があったら便利だろうななんて、不届きなことを考えたりするかもしれない。多くの女性は、赤ちゃんが生まれた後は授乳のために起きなければならなくなるから、夜頻繁に起きるのも練習だと割り切ってこの試練を乗り越えている。

それは君にとっても同じ。生まれてくる我が子のための「心と体の準備」と考えよう。彼女と2人、朝までのんびり休める日が来るのはあと何年先かと思うと気が遠くなる。気持ちは痛いほどわかるよ。僕自身も、その日が来るのを夢見て待っているんだから。


(つづく)

PROFILE

ジョン・スミス

世界的ベストセラーとなった「The Bloke’s Guide to Pregnancy~野郎のための妊娠ガイド~」の著者でもあり、英国版FQをはじめ多くの育児雑誌でコラム等を執筆する。


TRANSLATION/MIDORI MIURA

FQ JAPAN VOL.05より転載

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